こんにちは
生活支援員 塩直です。
今日は「大きな木」を題材にグループディスカッションをしました。
大きな木
「大きな木」http://www.sam.hi-ho.ne.jp/s_suzuki/html9/book_giving_tree.html
「大きな木“The Giving Tree”」
あるところに、一本の木がありました。
その木は一人の少年のことが大好きでした。少年は毎日その木の下にやってきました。
木:「さぁぼうや、私の幹にお登りよ。私の枝にぶら下がりリンゴをお食べ。木陰で遊び楽しく過ごしておゆきよ、ぼうや。」
少年は、葉っぱをいっぱい集め、葉っぱで、かんむりを作り木登りをし、枝にぶるさがって遊びました。そしてりんごを食べました。(この木は、リンゴの木だったのですね)
「かくれんぼ」をしたり、くたびれると木陰で眠り、その木が大好きでした。だれよりも何よりも、木は幸せでした。
でも時間が流れます。(少年は成長して青年になります)
少年はだんだん大きくなっていきます。(彼女ができます)
木が一人ぼっちになることが多くなります。
このあと少年は3回、木のところにやってきます。
1回目。お金。
少年:「ぼく、もう大きいんだよ。木登りなんておかしくて。買い物がしてみたい。だからお金が欲しいんだ。お小遣いをくれるかい?」まずお金を欲しがります。
木:「困ったねぇ。私にはお金はないのだよ。あるのは葉っぱとリンゴだけ。それじゃ、ぼうや私のリンゴをもぎとって町で売ったらどうだろう。そうすれば、お金も出来て楽しくやれるよ」
2回目。家。
木:「さぁぼうや、私の幹にお登りよ」
少年:「木登りしている。暇はない。大人になった。温かな家が欲しい。お嫁さんが欲しい。子供が欲しい。だから家がいる。僕に家をくれるかい?」
木:「私には家はないのだよ。この森が私の家だから。だけど私の枝を切り家を建てることはできるはず。それで楽しくやれるでしょう。」
3回目。遠くに旅するための船をほしがります。
木:「さぁぼうや、ここでお遊びよ」
少年:「年は、とるし悲しいことばかりで今さら遊ぶ気になれないよ。船に乗ってここから遠くへ行きたい。お前、船をくれるかい?」
木:「私の幹を切り倒し船をお作り。それで遠くに行けるでしょう。そして楽しくやっておくれ。」
木は幸せです。
ずいぶん長い時間が流れ、少年はもどってきました。木が何もないことの言い訳をすると、少年は何も出来なくなったとこたえます。
「ぼくはもう、とくに何も必要とはしない」と少年は言いました。
「腰をおろして休める、静かな場所があればそれでいいんだ。ずいぶん疲れてしまった」
「それなら」と木は言いました。そして、できるだけしゃんと、まっすぐに体をのばしました。
最後に木は、少年に幹を与えます。
「古い切り株なら、腰をおろして休むにはぴったりよ。いらっしゃい、ぼうや、私におすわりなさい。すわって、ゆっくりお休みなさい」
少年はそこに腰をおろしました。
それで木は幸せでした。
おしまい
問1:これまでに人から「与えられた」「与えた」(してもらった、してあげた)経験を思い出してみよう。
「与えられた」
・学生時代に”いじめ”にあっていたが、友人のおかけで”いじめ”がなくなった
・仕事の機会
「与えた」
・一人でいる人に対して声掛けをしている
・職場などに対してのスキル(イラスト/写真撮影/HP制作)
問2:与えられる立場から与える立場になった経験はありますか?
・「与えられる立場」新入社員として働いた際に先輩から仕事を教えて頂いた⇒「与える立場」入社2年目新入社員に仕事を教えてあげた。
問3:なぜ「少年」は要求(求める)ばかりするのでしょうか?
・少年は「木」から与えられたことに満たされていないから、次々へと要求しているのでは。
・要求(求める)することが少年の習慣になっているのかもしれない。
・本来なら両親に要求することを「木」に要求しているものかもしれない。
問4:なぜ「木」は少年の要求を全て受け入れるのでしょうか? また、拒否をしないのでしょうか?
・少年の親から受けた恩がある(情的なものがある)
・「木」にとって少年の要求は難しいものではなく、叶えてあげられるもの
・「木」に欲がなくて少年の関わりを嬉しく思っている
・少年から愛されている感覚があるのかもしれない
問5:自分が「木」だったら「少年」に対してどんな考えをもつでしょうか?
・「木」がもっていないものを少年が要求しているが、木が出来ないことを少年がやってくれていると思っている
・自分の全てを奪った
問6:自分が「少年」だったら「木」に対してどんな考えをもつでしょうか?
・親のような存在だと思っている
問7:絵本の続きの内容を考えるとしたら
少年は老衰し木と一緒に居る⇒木と少年は一生一緒にいる⇒少年と木が一体化⇒一本の木になる⇒木になり「木」が「少年」に対して与えたように同じ「与える」をする⇒与える与えられる「木」と「少年」の物語を繰り返す。
グループディスカッションで感じた事
皆、個々に感じることや考えが違っていた。「少年」は「木」に対して甘えっぱなしだと思う人もいれば、逆で「木」が「少年」との関りを嬉しく感じていると思う人もいて、色々と意見がでた時間でした。
まとめ
この本は翻訳した人によって表現が違うという点も興味深い。優しいメンバーの意見が多く、雑念がある塩直とは大違いの意見ばかりであった。
この記事を書いたのは
生活支援員:塩直
就労・自立支援ひらく
〒980-0801
宮城県仙台市青葉区木町通2-1-18
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☎022-725-7224