就労・自立支援ひらくの事業所長の塩崎です。
私は日々、「精神障害者が何で仕事が長続きしないのか?」
傾向と対策を考えています。
仙台市青葉区本町に「つけ麺 和」という関東で繁盛だったお店が、コロナ禍まっただ中の4月にOPENしました。
自宅から近いということもあり動向を観察していると、すぐに行列のできる繁盛店となっていました。
まず1回いって見ようと思い、足を踏み入れたら、その後、月1ペースで通うお気に入りのお店となりました。
「つけ麺 和」中毒ですね。
今回は味の事はタイトルの「就労継続=長く働く」方法とは?と関連が少ないので省略させて頂きますが、少しだけ言うと「つけ汁が超濃厚、ドロッとして、少し甘め、魚介、肉の臭み、癖が一切なし」みたいな食べた事ないつけ汁と、極太、シコシコ、ツルツル麺が最高のコンビネーションのつけ麺です。
今回は「つけ麺 和」で働くスタッフの事です。
「つけ麺 和」は特製つけ麺は1200円ほどするので、まずまず高額な部類のお店です。
その為、内装、接客は和食屋さんのようで非常に満足が高いです。
今回来店した時に、「働くってそういうことか~」と改めて感じた事がありました。
「つけ麺 和」のスタッフは全部4名。
30代前半の店長さんらしい方は、「プロ意識」がビシビシ伝わってきます。
目つき、声かけ、お店全体を把握している視野の広さ、外の行列の順番も時々出てきてジャッチしています。私なんかは「何で中にいるのに分かったの?」と思いました。
真剣さが怖いくらいの「目」
繁盛店としてのプライドを持って仕事している「男の目」
「つけ麺 和」とはこういうお店!っていうのを店長さんが体現して、それを男性社員?アルバイト若い女性が一生懸命「つけ麺 和」とはこういうお店を真似して、一つになっていると感じました。
私が感じた「つけ麺 和」とはこういうお店は
「ラーメン屋さんらしからぬ、いい感じの和食屋さんの味、サービスのクオリティー」と感じました。
気づいた事はアルバイト女性が「つけ麺 和」の目指す、
- 信念
- ブランド
を自分が体現する事により形成されると理解して努力している姿でした。
一人一人の「お客様を思った」発言、動き、機敏さ、真剣さがブランドを作っているのです。
- 帰属意識
- 同調
- チームワーク
- 繁盛店で働いているプロ意識
- お客様満足度
- つけ麺和に相応しい立ち振る舞い
「私が」ではなく「つけ麺 和が」の考え。
一緒に働くスタッフは「つけ麺 和」成功させる為の「仲間」。
「つけ麺 和」が繁盛する事で「私」が安定してシフトに入れて相対的に良い循環となる思考。
会社、社会、組織、集団の中では、「私」が強いと周りが見えなくなり、「誰の為の」が見えなくなります。
特に会社では「誰の為の」が不明瞭になり「私」が中心になった思考では「不満」しか生まれず、孤立してしまいます。
組織的孤立は精神的孤立とイコールとなり、本人はもちろん周りも大変働きづらく、生産性もあがりません。
精神障碍者の就労継続率の低さは、鬱傾向の時に起こる「心理的視野狭窄」という現状から、周りが見えなくなり仕事の中でも常に主語が「私が・・・」になってしまう所に原因があると考えます。
そもそも発達障害傾向で考え方の癖が強く上記内容が理解できない為、遂行できない。
ひらくでは
鬱傾向の方には「認知行動療法」により、ネガティブな思考をポジティブ、複数の選択肢がある事を探す訓練。
自分のストレス、疲労を把握しづらい方には、日誌や記録で視覚化する。
発達障害系の方には、日々、継続的に、何度も、気長に、繰り返し説明、ロールプレイ、トライ&エラー、振り返りを本人が腹落ちするまで行う。
「精神障害者が就労継続する為の方法」の一つとして行っています。