就労・自立支援ひらくではこれまで70名以上の利用者様の支援をしております。
きたる9月1日で丸4年が経ち、私サムガリも
就労移行支援、就労・自立支援ひらくでの支援、定着支援等でご本人様と関わらせていただきながら
少しでも当事者の方の為になればと思い記事を作成しております!
就労移行支援ひらくの9割が精神障害のある方が利用しています
ひらくを利用されている方の9割以上が精神疾患のある方が利用されています。
統合失調症、うつ病、不安障害、不眠症、境界性パーソナリティ障害
パニック障害等々
手帳では同じ精神保健福祉手帳として扱われている
ADHD、学習障害、自閉症スペクトラムのような
発達障害の方も数多く利用されています。
精神障害があっても通所されることで認知し、一人ではなく支援者も一緒になって本人に寄り添いながら支援をさせていただいております。
実は9割以上精神障害のある方がひらくを卒業して就労されています。
就労実績はこちらに紹介しておりますのでご覧ください。
今回はADHDに焦点を当ててお話していきたいと思います。
ADHD(注意欠陥・多動性障害)って?
発達障害の一種のものであり、
よく抜けが多い、年齢に見合わない「不注意」
好きなことには集中できるが他への興味や関心が極端等の「多動性」
とりあえずよく考えずに行動してしまう等「衝動性」
のような特性が
生活や学業、就労の中で悪影響を及ぼしており、その状態が6ヵ月以上持続していることが定義とされています。
ADHDで起こりうる就労上の課題と解決方法(ひらくでのケース)
就労移行支援に通って訓練時に上記のような傾向として出ることもあれば
就労時に特性が顕著になる方様々ですが、
どのようなケースがあってどのように対処してきたのか
少しだけご紹介させていただきます。
ADHDの障害をお持ちの方の実際にあった課題と取り組んだ解決方法になります。
任されている作業が日によって抜け落ちてしまう
日々必ずやる作業が日によって忘れてしまい、
後から気づいて「はっ!」と後悔するパターンで
なかなかどうしようか…と
悩まれている方がいました。
私も普段から出すべき郵便を出そうと思って外に出たらすっかり抜け落ちて
次の日に「はっ!」と膝から砕け落ちるなんてことも多かったのですが、
そういったお悩みの方多かったように思います。
対処)
・リマインド機能の工夫
その方は忘れないように条件付けでもないですが、自分にしかわからない(他の方にも聞こえると迷惑になるので)携帯の振動機能を使って時間になったら振動するように設定しました。
するとその時になったら振動する⇒この作業をする時間だと条件づけて思い出すように工夫していきました。
周囲がざわざわ…しているとそちらが気になり目の前のタスクがおろそかになる
ADHDの方で多いのが環境によって集中力が散漫になってしまう、ということはしばしば悩みとしてお聞きすることがあります(個人差はありますが…)
また、特定の音(男性の低い声、女性の高い声、車のサイレン音等)だと集中を乱される等がある方もいました。
対処)
・物理的に静かなスペースでの作業の配慮をいただく
・そもそも苦手な音がない環境で活躍する
・耳栓を使用して作業に集中する
一様の対策はないので、本人のどの音が苦手なのか、もしかしたらこの音は問題ない等あると思いますので
本質のところを一緒に考えて対処を考えていっています。
その上で配慮頂きたい点はどこにあるのかを追求していきます。
やろうと思っているのに集中できずに眠くなってしまう
すごく眠くなってしまいます…
特定の時間になると必ずといっていいほど眠くなるんです…
事務作業などシンプルな作業を進めている方でお聞きすることありました。
対処)
・目覚める為のルーティーンを考える
・外の空気を吸って深呼吸する
・嗜好品の使用
例)電話応対を作業の中に組み込む
⇒話すことで目が覚めるというタイプの方もいて、臨機応変な対応が求められる電話応対のような作業を盛り込むことで目が覚めて作業に集中できるようになりました!という方もいます。
複数並行して作業を進めると処理が追い付かなく、混乱してしまう
これは器用な人はできますが、混乱しやすい。
あれもこれもと考えては、作業に追い付かなくなってしまいつらい…
ということも多いですので永遠の課題ですよね…
対処)
・マルチタスクにならないようにする
・一つの作業に集中できるように優先順位を明確にする
・作業手順書を作成する
・メモを取る練習をする
“それ以外”の考え方が思い浮かばない
考えが極端になってしまうこともやはりあるのですが
自分一人で抱え込みすぎて悩まれる方もいます。
対処)
・話をする
・相談をする練習をする
話をする意見を伝える練習をすることで新たな考えが思い浮かぶ
余裕がない状態でいっぱいいっぱいになってしまうと難しいこともあるので
気持ちの整理や話して整理する練習を行いながら進めていきます。
ひらくでのADHDをお持ちの方への支援
一つとして悩みや話しをお聞きしながら情報を整理させていただき
自分が働きやすい働き方を一緒に考えていきます。
また、“ナビゲーションブック”という自身の障害に対する説明書を作成し
障害の特性についての棚卸しと整理、自己対処、周囲から配慮していただきたい点などをまとめ、自己分析を進めながら自分の働き方について一緒に考えていくことができます。
実際に作業訓練、PCでの訓練を進めながら実際はどうなるのか
実際に企業へ体験、実習に行って実際はどうなるのか
検証や活動を進めながら、より深めて自身の“働く”について見識を深めていきます。
働くまでを一緒に進めていきますが
働いた後、就労後も定着支援という形で支援させていただいておりますので
働きながら一緒に働くサポートをさせていただいています。
まとめ
同じ障害でも、ご本人様によって、特性や症状もそれぞれですので
同じ対処でもうまくいかないこともあるし、しっかり“自分の場合”だったらどうするかという観点でしっかりと向き合って考えていくことが大切だと思います。
一人で考えることが難しい、ひらくでは、様々な当事者と向き合い、ご本人の働きやすさを追求し一緒に健やかな働き方を考えていけると思います。
自分と向き合うことはとても大変ですが、その実、
同じ障害をお持ちの方でも
胸を張って健やかに働いている方数多くいらっしゃいます。
自分だからどうせ…ではなく、
自分だからこそできることを見つけていきましょう!
ひらくは頑張る方の応援団団長…でありたい!
お気軽にお問合せ、ご連絡ください!
それでは、また‼
この記事を書いたのは
支援員:サムガリ
就労・自立支援ひらく
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