こんにちは。生活支援員の塩直です。
今回は「スプリッティング」という心の働きを学びながら就労継続を考えてみました。
スプリッティング
スプリッティングとは:
嫌な出来事や嫌な気持ちから自分を守る為の心の働き。
2つの相反する自分の気持ちのうち、一方を否認することでストレスが軽くなる。
自分、他人に対して「良い」「悪い」の一方だけで捉えることから「二極思考」「白黒思考」ともよばれる。
「関わりたくない」けど「関わらないといけない」
ケース:入社3ヵ月目。
苦手な上司がいる。
仕事上「関わらないといけない」と分かっているが、「関わりたくない」気持ち。
仕事を進める上で会話は必要だと頭の中では理解出来るが、関わりにストレスを感じる。
上司に嫌われたくない気持ちもある。こんな時、どうしたら良いのか。
<上司イメージ像>
- 喜怒哀楽が分かりやすい
- 自分の直属の上司で仕事の相談や報連相の相手
- 面倒見が良い
- 自分の仕事を監視しているように感じる時がある
- 食事に誘ってくる
- いつも声掛けがある
- 自分の困っている事を相談すると即、対応してくれる
- 自分以外の人との会話は楽しそうにしている
関わりたくない気持ちを抑え続けると自分の感情を制御できなくなる!?
相手に対して「嫌い」「苦手」「関わりたくない」という気持ちを
長期的に心の奥にしまい続けると、
精神的疲労や何かのきっかけで「やっっっっっっっっぱり嫌だ!」
という気持ちが強くなり自分の感情を制御出来なくなるかもしれません。
感情の噴出からビジネスマナーが守れなくなり、
言動が感情むき出しになってしまうかもしれません。
そうなると周囲から
「急にどうした?そんなに怒って!?何があった」
と何を考えているか分からない、地雷がある人という印象にとなる恐れがあります。
<言動>
- 挨拶をしない
- 何を聞いても「ハイ」と一言
- 口調が強い
- 対象の人以外の人とのコミュニケーションに差が出る
- ちょっとしたイライラを表情や言動に出る
関わりたくない気持ちは、どうする?
<メンバーさんの意見>
1.上司の嫌いなところは?
・食事に誘ってくる
→連れて行かれる店の検討がつく。その店はきっと自分が嫌な店であり嫌。
・喜怒哀楽が分かりやすい
→表情のパターンさえ分かれば関われるかも!?しれないが嫌。
→喜怒哀楽の出し方が暴力的であったり、物にあたるようであれば嫌。
喜怒哀楽を出すことに理由があるなら良いかもしれないが、伝え方が大切。
・仕事の監視
→(仕事上、仕方ないとは分かっている)監視しているようで本当は何も考えていないのでは?
→異常な監視だと感じるぐらいなら嫌
・自分以外の人との会話が楽しそうに見える
→平等な対応が出来ない人だというイメージで相手を捉えてしまうかも
2.上司の良いところは?
・食事に誘ってくる⇐嫌いなところにもありましたね。人によって違いますね。
→自分の事を知ろうとしてくれているかもしれない
・仕事の監視⇐嫌いなところにもありましたね。人によって違いますね。
→ 見守りに感じる為、安心感につながる
3.上司に関わらないメリット
上司からの声掛けがないことで作業に集中できる
4.上司に関わらないデメリット
・昇給、昇進に関わると思う
・周囲にSOSが出しづらくなるかも
5.就労継続の為に出来ることは?
お互いのことを知り合えていないのかも と考え、お互いのことを知る時間をつくってみると良いかもしれない。
生活支援員塩直の意見
入社3ヵ月目であり、相手のことは知らない事ばかりだと思います。
「事柄→〇〇に違いない※嫌だな~→苦手な人→関わりたくない」
という思考になってしまっているとすれば
「事柄→→〇〇と思う。嫌だと思うが上司の言動には理由があるかもしれない。→まぁ入社して3ヵ月だし分からないこともあるのかな~→何かと上司は面倒を見てくれるけど(声掛け、食事に誘う)自分には負担なんだよな~この気持ちを(相談出来る人に)聞いてみよう。」
上司の対応に対して自分が嫌だと感じること(声掛け、食事に誘う)が、
相手にとっては面倒を見てあげている、
自分が仕事を教えてあげなきゃいけない責任感など、
上司にも何らかの気持ちがあるのかもしれません。
自分も相手から相手が思う悪いところばかりで評価され「悪い人だ」と決めつけられたら嫌だと思いますよ。
心の成長過程において視野を広げる為にも「スプリッティング」には気を付けましょうね。
塩直も、日々、自分の感情と格闘です。頭の中では分かっているのに、感情が先に出るモノです。
前回の就労継続を考える記事はこちらから↓↓↓
この記事を書いたのは
生活支援員:塩直
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